私「別れよう」彼「わかった」結婚も考えていた相手だったのに…あっさり破局を迎えたワケ
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僕が妻のA美と出会ったのは、仕事関係の集まりでした。明るく人当たりのいい彼女に惹かれ、交際を経て結婚。A美の実家は裕福で、義父は複数の不動産を所有していましたが、僕はその財産に興味があったわけではありません。A美と穏やかな家庭を築ければ、それで十分だと思っていました。
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ある日、僕は義父から「今後のことで話があるから家に来てほしい」と呼び出されました。義父が余命宣告を受けていることは聞いていたので、遺言や今後の生活についての話だろうと思っていました。
ところが義実家を訪れると、そこには妻のA美とB山の姿が。B山はA美の幼なじみで、昔から家族ぐるみの付き合いがある人物です。義父にもかわいがられており、僕よりずっと前からA美の家族と仲良くしていたようです。
重い空気の中、義父は開口一番、こう告げました。
「今のうちに身の回りのことを整理しておきたい。私の財産の大半は、遺言でB山くんに渡すつもりだ」
続けてA美も「あなたとは離婚したい。私はB山くんと一緒になりたいの」と告げ、B山も勝ち誇ったような顔で「まあ、そういうことだ。お父さんもA美も、お前より俺を信用してるんだよ」と言い放ったのです。
義父の言葉にも、A美とB山の態度にも、戸惑いと怒りが湧きました。それでも、僕は声を荒らげませんでした。
「……わかりました。では、僕はこれで失礼します」
そう言って席を立つと、あまりにもあっさりした反応に義父は戸惑い、A美とB山も拍子抜けしたように顔を見合わせています。
A美が慌てたように「ちょっと待ってよ。それだけ? 何も言い返さないの?」と声を上げました。僕は振り返り、「もう僕たちの関係は終わりでいいよ。離婚と慰謝料については、弁護士に相談しながら正式に進めるから」と告げ、ポカンとしている3人を置いて義実家をあとにしました。
あのとき僕があっさり引き下がったのには、理由がありました。
実は、少し前からA美とB山の関係を疑っていたのです。ふたりの距離感、連絡の頻度、僕の前でだけ不自然にそらされる視線。気になって調べてみると、ふたりが以前から不倫関係にあったことを示す証拠が見つかりました。
だからこそ、その場で言い争うより、弁護士に相談して正式に離婚と慰謝料請求を進めたほうがいいと判断したのです。
後になってわかったことですが、A美とB山は、僕について義父に「財産目当てで結婚した」「A美に冷たく当たっている」などと、事実とは異なる話を吹き込んでいたようです。さらに、B山はあくまでA美の相談相手で、離婚が成立したら一緒になりたい相手だと義父に説明していたのだとか。
余命宣告を受けて不安が大きくなっていた義父は、昔から知っているB山と実の娘であるA美の言葉を、信じ込んでしまったのかもしれません。



























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