私「別れよう」彼「わかった」結婚も考えていた相手だったのに…あっさり破局を迎えたワケ
社会人1年目の私には、大学生のころから付き合っている彼氏がいました。しかし、就職をきっかけに彼と遠距離恋愛をすることになり、私たちの関係に変化が見 …
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ある日、スマホに表示されたのは、数年前に別れた元カノ・A子の名前。もう連絡を取ることもないと思っていたため、思わず戸惑ってしまいました。
「一体、何の用事だろう」と胸がざわつく中、電話に出ると開口一番「結婚式の招待状、届いた?」と。A子は、自身の結婚式に僕を招待したいと言い始めて……。
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A子とは、学生時代から数年間付き合っていました。明るくて華やかなタイプで、一緒にいると楽しい人でしたが、昔から少し自分本位なところがありました。
そんなA子と別れたのは、僕が音楽関係の仕事を始めたばかりのころ。収入も安定しておらず、先の見えない毎日を送っていた時期です。
そんなとき、A子の浮気が発覚。話し合いの末に別れることになり、それ以来ほとんど連絡は取っていませんでした。
それなのに、ある日突然送られてきた結婚式の招待状――電話をかけてきたA子は、「相手は大手企業勤務でね、すごく頼れる人なの♡」と、どこか自慢げでした。
正直、「なぜ僕を呼ぶんだ?」という気持ちはありました。ただ、共通の友人からも、「もう昔のことだし、久しぶりにみんなで集まるからさ。○○(僕)が気にしてないなら来たら?」と言われ、最終的には出席することにしたのです。
結婚式当日。披露宴会場で、一人の友人が「ちゃんと来るなんて……お前大人だな」と苦笑い。「気まずくないのか?」とも聞かれましたが、不思議と嫌な気持ちはありませんでした。
というのも、今の僕は当時とはまったく違う環境にいたからです。あれから音楽関係の事業を立ち上げ、ありがたいことに仕事も軌道に乗りました。最近はアーティストのプロデュースやイベント制作にも関わるようになり、忙しくも充実した毎日を送っています。
プライベートでも、結婚を考えている相手がいます。だからこそ、今回の結婚式は、自分の中で過去に区切りをつけるための良い機会のように感じていたのです。
披露宴は最初、和やかな雰囲気で進んでいました。ところが、友人代表スピーチが始まったあたりから、少しずつ空気が変わっていきました。
マイクの前に立ったのは、新婦の学生時代からの友人だという2人の女性。最初は普通の祝福コメントでした。
「A子ちゃんは昔から、欲しいと思ったものには一直線なタイプでした」
「行動力があって、みんなを引っ張る存在でしたよね」
会場も笑顔で聞いていました。ところが、途中から少しずつ雰囲気が変わり始め……。
「仕事でも恋愛でも、本当に積極的で……学生時代は、私の好きな人といつの間にか仲良くなっていて、びっくりしたこともあったよね」
そう話した友人は笑顔を浮かべてはいましたが、どこか引きつったようにも見えました。
会場の空気がわずかに静まり返る中、もう一人の友人が、無理に明るく笑いながら、こう続けました。
「今日からは、誰かと比べるんじゃなくて、ちゃんと“自分の幸せ”を大事にしてね」
すると、会場のあちこちでざわつく声が聞こえ、新郎側の親族席からも、困惑したような視線が向けられていました。
友人代表スピーチのあと、会場にはどこか気まずい空気が流れていました。
それでも、新郎新婦は何とか笑顔を取り繕い、その後の披露宴は大きなトラブルもなく進行。少し微妙な空気を残したままではありましたが、披露宴は無事にお開きとなったのです。
披露宴後、友人たちと話していると、A子がこちらへやってきました。
そして僕の顔を見るなり、「まさか本当に来てくれるとはね~!もしかして、まだ未練あったりして?」とバカにするように笑いながら言ったのです。
すると、近くにいた友人が慌てたように、「いやいや、何言ってんだよ。こいつも、結婚考えてる彼女がいるんだって」と口を挟みました。
さらに別の友人も、「しかも今、仕事もかなり順調なんだろ?イベント制作とかアーティストのプロデュースもやってるって聞いたぞ」と続けました。
それを聞いたA子は冗談めかして笑いながら「えー、そんなことなら、別れなきゃよかったかも(笑)」とひと言。すると近くにいた友人が、「お前さ……結婚式の日にそれ言う?」と、呆れたようにつぶやきました。
その瞬間、A子の表情がわずかに固まったのを、僕は見逃しませんでした。さらに、新郎が少し離れた場所からこちらを見ていることに気づいたA子は、慌てたように笑顔を作り、「じゃあね」とだけ言い残し、その場を離れていきました。
その後ろ姿を見ながら、僕は不思議と何の感情も湧いてこない自分に気づきました。
昔の僕は、A子に認められたくて必死だったのだと思います。収入が安定しないことに焦り、「いつか見返したい」という気持ちを抱えていた時期もありました。でも今は違います。
誰かに価値を決めてもらわなくても、自分の人生をちゃんと前に進められている――元カノの結婚式に出席したことで、僕はようやくそう実感できたのです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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