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こうした問題は日本だけでなく、海外でも”Period Poverty(生理の貧困)”として声が上がっています。こうした社会の動きから、ここ数年海外では生理用品を無償で提供したり、税率を撤廃する事例が急増しています。
例えば、2015年にはカナダで生理用品の課税が撤廃。またお隣の国・韓国では2016年に困窮世帯への生理用品の補助を開始し、2018年にはマレーシア・インド・オーストラリアが生理用品への課税を撤廃しています。
さらに、2020年にはスコットランドが生理用品の無償化を決定し、2021年にはイギリスでもぜいたく品としてかけられていた課税を撤廃、フランスやニュージーランドでは学生への生理用品無償配布が始まりました。
日本ではコロナ禍の影響の文脈で語られることも多い生理の貧困ですが、世界各国の事例を見るとコロナ禍以前から議論が始まり、課税撤廃や無償配布などのアクションにつながっていることがわかります。
海外で生理用品の課税撤廃が進む一方、日本においては現状消費税10%の課税対象となっており、軽減税率8%すら適用されていません。
ただ生理の貧困がメディアやネット署名を通じて取り上げられるなかで、全国の自治体での無償提供などの動きは加速しており、2021年7月の内閣府調査によると581団体が取り組みを実施しています。
また毎年6月に発表される「経済財政運営と改革の基本方針2021(骨太の方針)」においても、生理の貧困への対策が初めて明記されました。
この議論が一過性のものでなく継続的な支援や負担軽減につながり、実際に経済的・心理的に生理用品にアクセスできない状況がいち早く改善され、必要な人が必要なときに生理用品にアクセスできる社会になることを願います。
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