【妊娠したら癌になった話 第11話】ある日、妊娠が判明した月野ねこさんは、夫と「やった〜! 3人目だね」と喜び合いました。しかし、後日に婦人科を受診し、超音波検査や内診を受けたところ、医師に「残念ですが…異常妊娠です」と言われてしまい…。
★連載を最初から読むなら:「残念ですが…赤ちゃんは育ちません」地獄の始まりは異常妊娠だった #妊娠したら癌になった話 1
【前回のあらすじ】個人クリニックにて、胞状奇胎(ほうじょうきたい ※1)との診断を受けた、月野ねこさん。その後、大学病院に転院して精密検査を受けたところ、胞状奇胎から侵入奇胎(しんにゅうきたい ※2)になったことが判明。ある月の金曜日から大学病院に入院し、週明けの月曜日から抗がん剤での治療を始めることに。そして、「不安でしかないけど、やるしかないんだ」という気持ちで月曜日の朝を迎え……。
※1=胞状奇胎は、異常妊娠・絨毛性疾患の1つ。本来は胎盤になるはずの絨毛が異常増殖し、ぶどうのような粒がたくさん子宮内に発生する。
※2=侵入奇胎とは、胞状奇胎の細胞が、子宮内の筋肉や血管内に侵入した状態のこと。
※月野ねこさんご本人の体験談ですが、作中での月野ねこさんは“豆田あんこ”という名前になっています。
人生で最も長くつらい夜
※イラストでは注射針が手首の方向を向いていますが、通常は肘の方向に向けて注射針を挿入します。
※抗がん剤の後に水を流すのは、医学用語でヘパリンロックと呼ばれる手技です。血液が凝固してカテーテル(体内に挿入する管のこと)が閉塞するのを防ぐため、カテーテル内をヘパリン加生理食塩水で満たします。
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