「もう退院できますよ」巨大腫瘍を切除して数日後…医師からまさかの提案が! #子宮筋腫よさらば 7
【子宮筋腫よ、さらば☆ 第7話】2010年ごろに受けた人間ドックで、小さな子宮筋腫が3〜4個見つかった猫野サラさん。6〜7年ほど治療をせずに放置し …
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2016年5月、開腹手術で巨大な子宮筋腫を摘出した猫野サラさん。術後に医師からは「腫瘍の重さは1,268gもあったよ」と言われたそうです。子宮筋腫の発症から手術に至るまでの約7年間、そして術後の経過について、猫野サラさんの実体験をご紹介します。
【子宮筋腫よ、さらば☆ 第7話】2010年ごろに受けた人間ドックで、小さな子宮筋腫が3〜4個見つかった猫野サラさん。6〜7年ほど治療をせずに放置した結果、そのうちの1つがグレープフルーツよりも大きいサイズに肥大してしまいました。その後、総合病院に転院した猫野サラさんは、医師と相談した上で「子宮全摘」を決意。2016年のGWに10日間ほど入院して、子宮全摘術を受けることになりました。迎えた当日、午後1時に始まった手術は、約90分後の午後2時半に終わったのですが……。
★第1話から読む:医師「かなり巨大化してます」子宮筋腫を7年近く温存させた結果…!? #子宮筋腫よさらば 1
子宮全摘術を受けた猫野サラさんはその後、退院に向けて歩行練習などのリハビリに励みます。医師の術後報告によると、「摘出した子宮筋腫は近年まれに見る大きさで、重さは1,268gでしたよ」とのこと。超巨大な子宮筋腫を含め、子宮を丸ごと切除した猫野サラさんは、高熱や腹痛、めまい、吐き気など、しばらく術後の不調に悩まされます。
特につらかったのは、痛み止めの点滴を打っても錠剤を飲んでもおさまることのない腹痛。腹痛がようやく軽くなってきたのは、術後3日目の夜からで……。
※腹帯とは、出産後や開腹手術後などに使用する帯状の布で、おなかまわりをサポートしたり、患部を保護したりする目的があります。イラストのように包帯状になっている腹帯を使うケースもあるものの、代表的なのはマジックテープタイプと、スリットタイプです。
「術後3日目の夜あたりから少しずつ腹痛が軽くなっていった」と語る猫野サラさん。それには、同室に入院していた患者さんとの励まし合いも大きかったのだとか。猫野サラさんと同じタイミングで、同じような手術を受けた女性患者さん。彼女も同じように術後の激痛と闘っていると考えると、彼女のことが心強い味方のように思えてきたようです。
一夜明けた術後4日目。診察と問診の結果、主治医から「元気そうなので退院を早めましょうか」との提案が飛び出し、猫野サラさんはうれしくなります。やはり自宅が1番落ち着くものですよね。
この日の猫野サラさんは、売店に本を買いに行ったりシャワーを手早く済ませたりと、昨日よりもずいぶんと元気に動くことができたそうです。
翌日の術後5日目、なんと3日も前倒しで退院することに! 猫野サラさんは同室の女性や看護師さんにお別れを告げ、夫とともに病院をあとにします。途中でスーパーに寄ったのですが、さすがにまだ本調子とはいかず……店内を少し歩いただけで疲れてしまったそうです。
そして、6日ぶりのわが家へ。愛猫たちは最初こそポカーンとしていたものの、すぐに猫野サラさんのにおいを思い出し、ひざに乗りにきてくれました。
その後はしばらくの間、家事のほとんどを夫が担当してくれたおかげで、猫野サラさんは療養に専念することができたのだとか。
猫野サラさんの場合、少しずつ体を動かせるようになっていき、術後7日後には痛み止めを服用しなくなり、退院15日後にはほぼいつも通りの生活に戻ることができたそうです。
それにしても、退院から7日後に漫画制作に復帰したとは……。「記憶が薄れないうちに描き始めたい」という意思もあるとは思いますが、それでも人間の回復力の高さには驚かされますね。
※病理結果…手術時などに患者さんから採取した細胞や組織を顕微鏡で観察して、病変(どのような病気があるか)を診断することを病理検査と言います。
術後1カ月検診で、医師から「経過は順調ですね」と言われ、次回の検診は1年後となりました。医師によると、切り取った子宮筋腫の内部は壊死していたらしく、画像を見せてもらった猫野サラさんは、「手術を受けてよかった」と心の底から感じたのだとか。
その後、術後2カ月、3カ月……と時が経つにつれ、猫野サラさんは少しずつ回復していきます。そして、本作を描き終えた2016年8月末(GWの手術から3カ月半後)、彼女は手術を受けたことすら忘れてしまうほど元気に過ごせるようになったそうです。
ーーこれから子宮筋腫の手術を控えていて不安になっている方など、本作が少しでも誰かの役に立てたらうれしいです。
編集部へのメッセージで、そう語ってくれた猫野サラさん。
本作の優れているところは、子宮全摘術の説明がとてもわかりやすく、入院生活の過ごし方・入院生活の必需品といった耳寄りな情報が、細かく載っているところでしょう。子宮筋腫での手術を控えている方にとって、まさに教科書となるような作品ではないでしょうか。
子宮筋腫はがんと違って悪性ではないものの、女性にとってはめずらしくない病気です。今、本作を読まれている方の中には、子宮筋腫と診断された経験がある方、これから手術を控えている方もいらっしゃることでしょう。
そういった方は、時間があるときにぜひ1話から読み直してみてください。そして、本作の情報を今後の治療生活に少しでも役立てていただけるとうれしい限りです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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