「どうして育児雑誌があるの？」問い詰めると彼の返答は！？ #アラサー婚活道 16

【アラサー婚活道 16話】ムーンカレンダー編集室・くららの恋愛体験を赤裸々に綴っていく連載企画「アラサー婚活道〜令和のイマドキ恋愛事情〜」が始動！ 自身の恋愛話をベースに、アラサー独身女性の視点から見た最近の婚活事情を、ほぼノンフィクションで語ります。「他人の恋バナを聞くのが大好き！」「令和時代の婚活市場が気になる！」なんて方は、ぜひ暇つぶしにどうぞ！

ムーンカレンダーで注目を集めた【婚活・出会い】記事⇒「妥協して40歳の子連れ女性と結婚するか…」低収入46歳男性の贅沢な悩みとは？

★前回のあらすじ★
マッチングアプリで知り合った8歳年上の彼・ノブアキさんと、結婚を見据えた真剣交際を始めたくらら。特に大きな喧嘩もなく順調にお付き合いが進んでいたのですが、交際半年が過ぎたころ、彼の部屋の本棚に育児雑誌があるのを発見！「え、なぜここに？ 未婚だと言っていたのは嘘？ 実は子どもを育てていた過去が？」と混乱するばかり。あと数時間で彼が帰ってくるのですが……。

なぜ彼の部屋に育児雑誌が？？

その日は日曜日でお互いに仕事が休みで、前日の土曜日の夜から彼の家にお泊まり。そんななか、日曜日の早朝に彼のスマホが鳴り、仕事のイレギュラー対応のため、急きょ、現場に行くとのこと（彼は建築業の仕事）。早朝5時に彼が出かけたあと、私は二度寝したのち朝の9時くらいに起床。そして、彼のいない部屋で「初めての妊娠出産のとき、これさえ読めばOK！」と謳っている育児雑誌を見つけてしまった。

雑誌の発行年度は2008年で今年が2022年だから…14年前にこの雑誌を買った？ 14年前だと彼は23〜24歳。確かに今の彼の年齢を考えると、子どもがいてもおかしくはない…。「生後8カ月の離乳食」のページとか、雑誌の至るところに付箋が貼ってあるし、誰かがこの雑誌を参考にして育児をしていたことは間違いなさそう。でも、彼は付き合い始めるときに結婚歴はないって明言していたし…。いや、私に嘘をついている可能性もあるか…。

いくら考えても思考がまとまらず、私の脳内はハテナだらけ。彼を疑う気持ちと信じたい気持ちがせめぎ合っていて、「これは彼のものかもしれない」「いや、彼のものではないはず」と思考が行ったり来たり。信頼できる友人に電話をかけて相談しようかとも悩んだけど、私の壮大な勘違いで終わったら恥ずかしいので、誰かに相談するのはやめておくことに。

帰ってきた彼がすぐに目につくよう、証拠となる雑誌を表紙を上にしてテーブル中央の目立つところに置き、そのあとはネットで「育児雑誌 彼の家にあった」と無駄な検索をかけ続け（もちろん有益な情報はなし）、彼が帰ってくるのを待った。

「なぜ育児雑誌が？」問い詰めると彼の返答は…

お昼過ぎ、仕事を終えた彼が帰宅。

「お昼ごはんどうする？」と問いかけてきた彼に、意を決して別の質問を返した。

「これ……なに？」

「え？ どれ？」

そう言ってテーブルに視線を落とす彼。すると、意外にも即座に回答が飛んできた。

「ああ、それは友だちにもらった雑誌だよ」

「結構前に、俺の友人夫婦に子どもが生まれてさ、今はもう中学生の男の子なんだけど。その子を妊娠したときに読んでたみたい。その友人夫婦が、もういらないし俺がいつか使うかもしれないから、ってくれたんだよ。まあ、俺は今のところ1回も読んだことはないけどね」

その返答を聞いても、あと1％だけ彼の言葉を信じきれなかった私が「ふーーーん」と言って彼をジトーッと見つめていると、どうやら気持ちが伝わったようで、「もともとは俺のものじゃないよ。結婚をしたことはないし、子どもができたことも育てたこともないし。これは全部、本当の話だから。なんなら、今すぐその友人夫婦に電話してもいいよ」と、彼は的確に弁明を続けた。

「……わかった」

私の目を真っ直ぐに見つめてしっかり説明してくれた彼。「安心させたい」という気持ちが伝わってきたので、私は彼の言葉を信じることに。もともと彼は嘘がつけない性格なので、ここまでスラスラ説明できるってことは、きっと嘘ではないのだろうとも思った。

友人夫婦に電話してもらうことはさすがに気が引けたので遠慮し、その代わりに彼が友人夫婦やその息子さんとの付き合いについて話してくれ、ようやく私は安心。いつもの穏やかな雰囲気に戻った私たちは、せっかくの休日を楽しむべく、以前から気になっていた洋食屋でランチをすることに。

こうして、『彼の部屋で育児雑誌を見つけてしまった事件』は一件落着となった。