「こんなところで…？」映画鑑賞中、隣に座る彼をこっそり盗み見ると！？ #アラサー婚活道 13

【アラサー婚活道 13話】ムーンカレンダー編集室・くららの恋愛体験を赤裸々に綴っていく連載企画「アラサー婚活道〜令和のイマドキ恋愛事情〜」が始動！ 自身の恋愛話をベースに、アラサー独身女性の視点から見た最近の婚活事情を、ほぼノンフィクションで語ります。「他人の恋バナを聞くのが大好き！」「令和時代の婚活市場が気になる！」なんて方は、ぜひ暇つぶしにどうぞ！

★前回のあらすじ★
『共通の趣味があって話が合う人』と出会って結婚することを目標に、マッチングアプリを始めたくららは、3番目に連絡先を交換した男性と共通の趣味である音楽の話題で意気投合！ 緊急事態宣言が明けたタイミングで、彼と映画館で初デートをすることに。そして当日、「なんだか初めて会った気がしないなあ。彼とはなぜか意思疎通がスムーズにできる」と彼に好感を抱きつつ、いざ映画を観始めると……！？

ムーンカレンダーで注目を集めた【婚活・出会い】記事⇒「妥協して40歳の子連れ女性と結婚するか…」低収入46歳男性の贅沢な悩みとは？

映画の中盤、ふと彼の様子を見てみると…

この日、私たちが観た映画は『バジュランギおじさんと、小さな迷子』。上映時間159分に及ぶ長編のインド映画で、パキスタン出身の声の出せない女の子がインドで迷子になってしまい、主人公のインド人の青年がその女の子をパキスタンまで送り届けるという、心がほっこりするヒューマンドラマ。

インド映画なのでキレッキレのダンスシーンもあって演出が華やかだし、インド映画ならではのツッコミどころもたくさんあって、笑いあり涙ありの記憶に残る良作。2020年当時は『バーフバリ』シリーズと並ぶほどの高評価を得て、インド国内のみならず世界各国で話題になった作品。

普段から心の冷めたところがある私は、映画の上映中に「いやいやいや……おかしいでしょ」とストーリーに没頭できず、矛盾点を見つけては心の中でツッコミを入れたりしていて。「あ、ここで泣かせにきてるな」って演出のシーンに差しかかったとき、ふと気になって、左隣に座っている彼をチラッと盗み見ると……泣いている！！！

ーーえっ？ 確かに今のところはいいシーンだったけど……泣くほどか？

彼は映画の思惑通りのところで泣いていて、「この人ってきっと裏表がなくて純粋なんだな〜」と、カラッカラに乾いた瞳で私はぼーっと考えていた。

よくよく見てみると格好いいかも？

そのあとも、私は隙をみては暗い映画館の中で彼をこっそり観察していて（駅で合流したときは外で明るかったのもあって恥ずかしい気持ちが強く、まじまじと顔を見れなかったから）、あることに気づいてしまった。

もともと、マッチングアプリで彼の顔写真を見て「ロン毛でひげを生やしていてワイルド系で……なんだかちょっと怖そうだな」とのイメージを抱いていた私。でも、映画館で眼鏡をかけた彼の横顔を見ているうち、

ーーあれっ？ この人誰かに似てるな……！ あっ、真田広之さんだ！ でも、カネコノブアキさんにも似てる！

と思うように。人って単純なもので、中学時代に『たそがれ清兵衛』という日本映画で粋な殺陣を見てすっかり真田さんファンになってしまった私は、彼が真田さんに似ているという思考に至った瞬間、一気に彼への好感度が上がってしまった。

ーー付き合ってもいいかもしれない。

そんなふうに思うほど、デート前半は彼に対する減点ポイントはほとんどなく（強いて言うなら初対面の私に対する距離感が近いことだけ）、映画館を出た私たちは繁華街の居酒屋に行くことに。