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お正月といえば夫婦それぞれの実家に新年のあいさつに行くことも多いかと思います。私たち夫婦も互いの実家に新年のあいさつに行くのですが、実家と義実家ではお正月の過ごし方がまったく異なっていて……。
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私は、父が中国・四国地方出身、母が東北出身で、夫と結婚するまでは家族で関西に住んでいました。家庭内での付き合いも、仲が悪いわけではないけれど、家族であってもそれぞれ干渉しすぎないタイプ。一定の距離間を保って接するところがあります。
一方の夫は、生まれも育ちも関西で、同じ市内に総勢20人以上の親戚がいます。全員が非常に仲がよく、なんでも相談し合うような濃い付き合いをする家庭で育ったようです。
お互いの家族のタイプがまったくと言っていいほど違うのは、交際時よりわかっていました。グイグイくるタイプの夫の親族に圧倒されることも多々ありましたが、みなさん非常に親切な人たちで、結婚してもうまく付き合っていけると思い、私は夫との結婚に踏み切りました。
そして、私たちは入籍に至ったのですが……。やはり、家庭環境が違えば文化も異なるようで、結婚してからは何度も義実家の文化に驚かされました。私が最も驚いたのは、義家族のお正月の過ごし方です。
私の場合、お正月といえば、父か母の実家はどちらも遠く離れているので、あいさつにはどちらか一方の家にしか行けず、会う相手も祖父母といとこの家族くらいでした。
一方、夫の場合は親戚一同が大勢集まって、お正月を過ごします。家でおせちを囲んだあとは毎年決まった神社に全員で初詣に向かい、そこで新年のあいさつをするのです。
事前に夫から「親戚みんなで初詣に行く」という話は聞いていましたし、夫の親族が全員揃うとかなりの大人数になることは理解していました。しかし、これまで私は自分の家族だけで初詣に行っていたので、大人数で行く初詣がどんなものか、あまり想像できていなかったのです。
そんな中、義実家で迎えた初めてのお正月。夫から聞いていたとおり、夫の親族が大集合しての初詣は想像以上ににぎやかでした。新年のあいさつをしたり、口々に喋ったりと目まぐるしく、私は圧倒されて少し疲れてしまったほどです。しかし、初詣だけにとどまらず、他にも驚くことがたくさんありました。
義実家で出たおせちやお雑煮の味付けや具材は実家と全然違いますし、夫の親戚の間では、年齢によってお年玉をいくら包むか決まっているようなのです。さらに、夫の親戚たちは初詣を終えたあとに少し休憩したら、1つの家に集まって新年会をして、夜中までトランプや花札をします。これまで静かなお正月を過ごしてきた私にとって、義実家で過ごすお正月はびっくりするほどにぎやかで、食事やお年玉などにも驚きの連続でした。
正直、夫の親戚とお正月を過ごした最初の年は精神的に疲れてしまいました。静かだけれど少人数でのんびりと過ごす実家のお正月が恋しくなってしまったのです。しかし、夫の親族はみなさん明るく親切な人たちばかりだったので、すぐに馴染むことができました。
そして数年が経った今では、にぎやかに過ごすお正月も年に1度の大イベントという特別な感じがして、楽しむことができています。
育った環境や家族が異なれば考え方や文化が違うということを、義実家で過ごしたお正月でしみじみと実感しました。最初は違いに戸惑い、なかなか受け入れられない部分もありました。それでも少しずつ慣れて、夫とともにお互いの実家の文化を融合させながら、“私たちらしい家庭”を築いていくのが楽しいと感じています。
著者:まさの/女性・主婦
イラスト:ののぱ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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