冷凍庫で謎の黒いビニール袋を発見した夫。中身が気になり妻に「何が入ってるの?」と尋ねると…
妻と同棲を始めたころの話です。ご飯を食べ終え、甘いものが食べたくなったので冷凍庫からアイスを取り出そうとしたとき、冷凍庫の中に見覚えのない黒い袋を …
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仕事も中途半端で、結婚につながる出会いもない。周りは次々に結婚して家庭を作って子どもを産んでいるのに、自分だけが時間が止まっている。そんな30代を過ごしていた私。そんなある日、数人のグループでランチに行くことに。そのときに気になった男性とお付き合いが始まったのですが……。
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気づけば新入社員として会社に入社してから15年もの年月が過ぎ、キャリアを積むわけでもなく、独身のままぼーっとしているうちに30代が終わりかけている。私は、そんな30代を過ごしていました。
38歳だった私は実家で両親と同居していましたが、両親も自分の娘は完全に婚期を逃したと悟ったのか、もはや結婚の話題を口に出すことはなくなっていました。
当時の私には、キャリアも結婚も何もない……という気持ちでいっぱいでした。
そんな私に、あるとき、小さな転機が訪れました。数人の友人で集まってランチをしようという話になり、そのランチでちょっとした出会いがあったのです。
彼とは地域のオンラインコミュニティの場で知り合い、もともと顔見知りではありましたが、それまで特にやり取りはありませんでした。ランチの場でも特に話が盛り上がったわけではないのですが、私はなんとなく、彼と疎遠になるのは嫌だなあという感情が浮かんできたのです。
そう思った私は、自分から彼に声をかけて2人で会うように。とはいえ、彼は私より3歳下だったので、少し気が引けていました。
最初は、自分の実年齢をごまかしていた私。しかし、本気で向き合いたい相手だったため、隠せないと思い、私は勇気を出して自分から彼に「付き合ってください」と告白し、そのときに実年齢もカミングアウトしました。本当の年齢を知って引かれてしまうかもと不安でしたが、彼の反応は、「あ、そう」と拍子抜けするくらい淡々としたもの。告白についても「このまま付き合うことになるのかなと思っていた」と。彼は、私の気持ちにうすうす気づいていたようなのです。
そうして、彼と付き合い始めて1年半。その間に、私は39歳になっていました。彼とのお付き合いは、本当に穏やかで楽しい時間。その間、結婚について考えなかったわけではなく、逆に結婚を考えないときはありませんでした。
彼はまじめではありますが、自由人でもありました。そのため、私が『結婚』という言葉を口に出してしまったら、「結婚によって縛られたくない」と考えた彼が離れていって、私たちの関係が一気に壊れてしまうのではないか、という恐怖がずっとありました。
また、彼と結婚することができるか不安だった私は、両親にも彼との交際を隠していました。しかし、時間が経つにつれ、「将来が不安なまま付き合い続けていいのか」という気持ちが沸き上がってきて……。
「彼に自分の気持ちを正直にぶつけて、ダメだったらそこまでのご縁だったとあきらめよう」そう腹をくくった私はある日、「私も39歳なので、このままお互いの両親にも紹介しないまま、ずるずると交際を続けていくのはつらい」と、思い切って彼に自分の思いを打ち明けたのです。私にとっては玉砕覚悟の告白でした。
すると、彼は嫌がることもなく、淡々と「そうなるかなと思っていた」と私の気持ちを受け止めてくれたのです。それからは、驚くほどとんとん拍子に結婚の話が進んでいきました。
まずはお互いの両親にあいさつをすることになり、翌週には私の実家に彼があいさつに来てくれました。その後は、私が彼のご両親にあいさつに伺い、結婚がいよいよ確定。
私も彼の両親も、子どもがなかなか結婚しないことをとても心配していたようで、結婚のあいさつのときはすごく喜んでくれました。彼のお母さんから、「自由気ままな子だから、よろしくお願いします」とお願いされたときは、胸がいっぱいになりました。
今でこそアラフォーでの結婚は珍しくないかもしれないですが、私が彼と交際していた12年ほど前は、「アラフォーでの結婚」「彼女のほうが彼より年上」というパターンは、自分の周囲では稀でした。正直、自分が家庭を築いている姿なんて、彼と出会う前はまったく想像できませんでした。
そんな中、本当のご縁を前にしたときに私は、それまでの自分からは想像できないほどの行動力で、ご縁の糸を手繰り寄せたのだと思います。本当に大事な人だと思えたら絶対に失いたくないし、そのために人は変われる、行動できるのだと身をもって知りました。
著者/さわ ゆき
イラスト/おみき
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