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男兄弟しかいない環境で育った夫は、私の生理痛について理解がありませんでした。夫は、私が生理中にぐったりしていると、いつもより家事にやや協力的になってくれるのですが、少し面倒くさそうな様子で……。
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生理痛でぐったりしていたある日のこと。夫が少し面倒くさそうに家事をしていたので、「生理痛を仮病だと思ってる?」と思わず口に出してしまいました。すると、なんと夫からは「うん」と正直すぎる返事が返ってきたのです。
これからも長く一緒にいる相手だからこそ、生理のつらさを少しでも理解してもらいたい。そう思った私は、生理について夫に詳しく伝えることにしました。
まずは夫に「生理ってどんなイメージ?」と聞くと、「まったくわからない」とのこと。私がナプキンを使っているのは知っているはずなので、「血が出ることはさすがに知っているよね?」と聞くと、「え、血って本当に出るの?」と言われ、思わずあ然。
私は経血量が多いほうで、7日間の生理期間中のうち、3日間は夜用のナプキンを1時間に1回は交換しないと漏れてしまいます。その事実を伝えるため、夫に経血のついたナプキンを見せ、計量カップに水を入れて1周期の経血量を見せてみました。
夫は血が出ると言っても、擦り傷程度だと思っていたようです。計量カップの水量を見てびっくりしたらしく、「もし自分の体からこんなにたくさんの血が出たら……と考えると怖くなる」との感想を漏らしていました。
経血量については教えたので、今度は生理痛のつらさを伝えることに。「私がこれだけ痛がっている様子を見れば痛みの程度も想像できるでしょ」と思うところもありましたが、生理痛を経験したことのない夫が、どれくらい正確に痛みの程度を想像できるかなんてわかりません。
そこで、しっかりと言葉にして生理痛のつらさを伝えようと思いました。私の場合は下腹部がぐーっと痛み、うずくまってしまうほどの痛みがあります。ただ、通常の腹痛とも違うその独特な痛みを言葉で表現するのはとても難しく……。必死に考えましたが、結局このときはうまく伝えられませんでした。
そんなある日、牡蠣にあたってしまった夫。猛烈な腹痛と吐き気に襲われた夫は、ベッドで寝込んでいました。そのとき、ハッと気づいた私。「痛みの種類は違うけれど、寝込むほどつらくなるのは生理痛も同じだよ」と夫に伝えました。
すると、夫は「生理痛って個人差もあるだろうけど、君の場合は動けないくらいにつらいんだね……」と理解してくれたようでした。
経血量の多さや生理痛のつらさを夫に理解してもらうことに成功した私。ここでふと気づきました。「私が生理のときに夫に何をしてほしいのか」という、とても重要なことをまだ伝えていないことに。
夫婦としてこれから長い人生を共に過ごすからこそ、生理を知ってもらうだけでなく、生理中にしてほしいことも伝える必要があると感じました。
そこで、生理中の家事分担について話し合うことにした私たち。ほとんど家事のできない夫は「テイクアウトでいいからごはんを何か買ってくる」「掃除はしなくてもいいから洗濯はする」と、自分ができることを提案してくれました。一方の私は「生理中は動くのもつらいときがあるから、できるだけそっとしておいてほしい」という要望を伝えました。
共同生活を送る上でお互いがストレスを溜めないためにも、とても価値のある話し合いになったと思います。
夫に生理について「どれくらい知ってる?」と尋ねたとき、知らないことが多すぎて驚きました。それと同時に、経験したことがないことはわからなくて当たり前、ということに気づいたのです。私も男性の体のことは正確に理解できるわけではありませんし、夫も女性の体についてわからないことがあって当たり前なのだと。今回の出来事で、お互いの考えを尊重し、わからないことを共有することの大切さを学びました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者/水谷ユリ
作画/おみき
監修/助産師 松田玲子
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