「ひとりで生きていく」人生に疲れきったアラフォーの私が、行きつけの店で運命の出会いをした!?
人生に疲れ、毎日ひとり飲み歩いていた30代後半のころの私。そんなとき、行きつけのお店で出会った彼が、私のその後の人生を大きく変えることとなったので …
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私と夫は職場で出会いました。別の部署でしたが顔を合わせる仕事が多く、職場の同僚何人かで食事に出かけたり、時には飲みに行ったりして親交を深めていていきました。そのうちに交際を開始した私たち。そんなある日……。
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「ひと仕事終わった打ち上げに食事をして帰ろう」と、いつものメンバーでよく行くお店に集合しようとお誘いがありました。私が自分の車に乗って職場の駐車場を出ようとした際、偶然、夫となる彼の姿を目撃。相乗りを提案しようと声をかけました。すると、彼は私の車を見て目を輝かせ……。
私は車が大好きで、このとき私は、住んでいた地域ではあまり走っていない珍しい車に乗っていました。彼も車好きとのことで、私の車には以前から興味があったそう。「こんな車、俺の地元では走ってないよ」と、彼がウキウキしていたのを思い出します。
彼も車が好きということで、車内での私たちの会話は自然と盛り上がりました。また、彼は地元の話を聞かせてくれ、夏でもスキーができる山がある、早朝はタヌキやキツネやサルが道を歩いている、冬は白鳥がやってくる、など大自然に囲まれた生活をしていたという話をしてくれました。私にとってとても興味深いものばかり。「彼の雄大でやさしい性格は、出身地譲りのものなのかな」と微笑ましく感じ、そんな彼に惹かれ初めていました。
しばらくして、彼から突然、「君って本当に魔力的だよね」という言葉が。
私は「ん?」と感じ、「それは魅力的って……言いたかったのかな?」とは思いましたが、自分で「魅力的ってこと?」と言い返すのも恥ずかしいので聞き流すことに。
その後、私たちは自然な流れで交際をスタートしたのです。
交際を半年続けたある日、彼から突然、「一緒に仕事しませんか?」と言われました。
「ん? 何か企画を立ち上げるのかな?」と思い、「いいですね。一緒に仕事をしましょう」と答えた私。すると、彼は大喜び! 「そんなに喜ぶことかな……?」と温度差を覚えましたが、実はこのとき、私と彼でこの言葉の認識がまったく異なっていたのです。
後にいろいろと話をする中でわかったことですが、彼の言う「一緒に仕事をしませんか?」とは、「結婚して実家で一緒に会社を経営していこう」という意味のプロポーズだったのです! 彼は地方の実家で自動車に関する仕事をするのが夢だと語っていたことがありました。
言葉の本当の意味を知った際は、「それ、プロポーズだったの!?」と驚きましたが、私自身、彼と結婚してもいいなと思っていたこともあり、改めてそのプロポーズの言葉を受けることにしました。
「魔力的だね」という言葉のときから、彼の”不思議さん”な雰囲気を感じていましたが、このプロポーズでどこか確信しました。結婚後、彼は”不思議さん”……というか、なかなか理解できない行動をするときもあり、発言にヒヤッとさせられることも。だからこそ、妻という立場になった今は子どもと同じように彼に「こういうときはね……」といろいろと教えることにしています。
著者/新常 理勢
イラスト/ほや助
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